■沖縄の行事は旧暦で行われる。(旧暦について)
沖縄では、行事ごとというと。「お盆」を始めとして、そのほとんどが「旧暦」で行われています。
私たちが普段の生活で使っているカレンダーは「太陽暦」といって太陽の周期をもとにした暦、いわゆる「新暦」ですが、「旧暦」は、月の満ち欠けを基本にして太陽の周期を取り入れた「太陰太陽暦」のことです。1873年(昭和六年)、新暦が使われ始めるまで、旧暦は日本では広く使われていました。ところが、本土とは異なる歴史を歩んだ沖縄県は、伝統的な行事や祭りの多くは、その後も「旧暦」で行ってきました。お隣の中国や台湾も正月は今でも旧暦のようです。
旧暦入りのカレンダーは、沖縄の暮らしの中では欠かせないものです。ヒヌカンにウチャトウするいわゆる「ついたち・じゅうごにち(一日・十五日)」ですが、旧暦で一日は新月で、十五日は満月になります。
実は年中行事の多くは、沖縄の社会が農耕中心だった頃に出来たので、作物の成長に影響する季節の節目に行われているのです。「ムーチービーサー」と言われる旧暦十二月八日の頃には毎年寒くなるように、旧暦は不思議と季節の流れと合っています。
もちろん昔と比べて沖縄もいろいろ変化しました。例えば、正月を旧暦で行うところが少なくなりました。普段の生活のリズムは、都市部でも田舎でも新暦中心に変わっています。でも一方では今も行事ごとはの多くは、「旧暦に行わないとー」と言う感じで行われています。やはり旧暦にも気をつけていないと、「ついたち・じゅうごにち」に、「ウマチー」や「菊酒」と家庭の御願いごとをついうっかり忘れてしまうこともでてきます。新暦、旧暦を上手に使いこなしてこそ、今の沖縄生活といえるでしょう。
■沖縄の風習(ムーチービーサ)
旧暦の12月08日に餅(ムーチービーサー)を食べる習慣があります。この餅を食べる時期が一年でとても寒くなる時期にあたります。餅を食べて寒い時期を乗り越えるという意味があるようです。餅自体の名前は「カーサームーチー」といい、スーパーなどにお餅の粉末上の粉が売られています。色は一般に紫色これは読谷村で有名な紅芋を練りこみ作るため紫色です。長寿の祝い事などにも食します。一般に販売されてはいますが甘さが控えめですのでご自宅で作る時は少々砂糖を多めに加えた方がいいようです。包んでいる葉は月桃の葉で、これは防腐剤の代わりになります。
■旧盆の風習(ウンケー・ナカノヒー・ウークイ)
沖縄の旧盆はウンケー(お迎え)、ナカノヒー(中の日)、ウークイ(お見送り)の3日間に渡り、あの世から来た先祖の霊をそれぞれ仏壇のある家でおもてなしします。ウンケー(お迎え)の日から2泊3日していた先祖の霊に沢山ご馳走を食べてもらいます。ウークイのやり方はそれぞれの家庭で微妙に違います。仏壇の前に親戚一同集まって容器に水を張ってお供えしたご馳走やお花などを入れて、「ウチカビ」(あの世のお金)を燃やします。普通は、「グーサン(杖)」と呼ばれるサトウキビを長く切ったものを2本用意します。これを霊が杖にして帰るといわれています。ウチカビを全部燃やした後は、灰になったウチカビの入った器ごと持って外まで霊をお見送りをします。親戚一同外へ出て、手を合わせて最後のお別れをする。幅50cm以上もある大きな食わず芋の葉に燃やしたウチカビの灰、お供えしたご馳走とお花などを乗せて次の日の朝までそのまま放置しておきます。
■沖縄の魔よけ(シーサー・石厳當)
シーサー
沖縄では古くからこのシーサーが魔よけとされ今でも各家庭の門や屋根に飾られています。シーサーとは中国からわたってきた魔よけの獅子(ライオン)で、当初は、城門・寺社・王陵・集落の入り口などに置かれていました。19世紀末、民家にも赤瓦の使用が許されると、屋根に獅子を据えて魔よけとする風習が一般に広まりました。屋根獅子には、焼物製と漆喰製があり、漆喰シーサーの方は一見恐ろしげだがよく見るとユーモラスな顔をしています。「シーサーの語源」沖縄では獅子のことをシーサーとかシーシといいます。獅子は中国伝来の言葉でライオンを意味し中国にはライオンが生息していないので、この中国語も本来は外来語であったことがわかります。シルクロードの時代、西域ではライオンのことを「シ(SHE)」といいました。中国では、この「シ」という音に「獅」の字を当てたとのことです。「子」については、中国語によく見受けられる敬称で特別な意味はありません。この獅子の文字が沖縄に伝来し、シーサーあるいはシーシと沖縄風に発音されていったと考えられています。
■石厳當
石碑や石標の名称。石敢当、泰山石敢當、石敢東、石散當、石散堂と書かれたものもあります。沖縄本島を中心に、周辺諸島に数多く点在しているが、本州では少ない。また、薩南諸島・奄美群島を含め、鹿児島県にもかなり存在し、こちらでは「せっかんとう」とよばれることが多いです。沖縄では、市中を徘徊する魔物「マジムン」はまっすぐ直進する性質を持つため、T字路や三叉路にぶつかると向かいの家に入ってきてしまうと信じられています。そのためそれを避けるために、あらかじめ魔物が入ってきてしまいそうなところに、表面に「石敢當」と漢字で書かれた石碑を建てたり、石版を壁面に貼り付けることで魔よけになります。また、コンクリートの壁面に直接ペンキ等で「石敢當」の文字を書き込んだ例も見られ、これは中国伝来の風習で、福建省が発祥とされています。似たような魔よけは中国のみならず、台湾・シンガポール等の一部の地域にも見ることができ「石敢當」の名前そのものの由来は後漢代の武将の名前とも名力士の名前ともされるほか、石の持つ呪力とかかわる石神信仰に由来するとの説もあり定かではありませんが、沖縄では未だに根強く続く風習で、当地ではT字路や三叉路が多いことから、現在でも沖縄の各地で新しく作られた大小様々の石敢當を見ることができ、近年はシーサー同様に土産物品としても作られています。
■沖縄の引越しの風習
沖縄ではよく知られていることですが、「引っ越し」の際に行う昔ながらの大事な風習があります。
これから県内での引っ越し、県外からの引っ越しの予定があるという方は下記の手順を、ぜひ参考にしてみて下さい。
@琉球暦を用いて引越しの日と時間を決める。(暦は沖縄のカレンダーなどに表示されています。)
○大安に限らず、暦にある引っ越しに良い日とされる日を参考に選びます。
A引っ越しの前日までに、島マース(粗塩)・味噌・手鏡・ハサミなどを準備します。
B一番最初に準備してきた島マース(粗塩)・味噌・手鏡・ハサミなどを新居に入れ引越しのご報告をします。
C. これで沖縄の引越しの風習は終了です。その後荷物の搬入をおこないましょう。
※引っ越し前の部屋の掃除の際には、島マースが入った塩水で、「これからここに住むのでよろしくお願いします。」という気持ちを込めて、拭き清めましょう。





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